海外FXで利益を上げた場合、どのような手続きをすればいいのか。
また、国内FXと税金のところで、違いはあるのか詳しく見ていきましょう。
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そもそもFXの利益は税金を納めないといけないのか?
FXで得た利益も他の所得税等と同様に税金を納めなければなりません。
1年間である程度の利益が出た場合は確定申告をして税金を納めなければいけません。
所得税に分類される雑所得
日本の法律上、FXトレードで得た利益とスワップポイントによる利益に対しては税金を納める必要があります。これらの方法で得た利益は「雑所得」という分野に含まれます。
所得には給与所得や、配当所得等様々な種類があって各々で税金や必要経費の計算方法が違ってきます。
雑所得は9つに分類した所得の種類のうち、いずれにも当てはまらないものをいいます。
今、流行りの仮想通貨で得た利益や、ネットショップ、アフィリエイト等も雑所得に含まれます。
確定申告のやり方
海外FXで利益を上げた場合、確定申告を行わなければなりません。
今までサラリーマンでの給与のみだった方は会社が所得税を払っていたので馴染みがなかったと思いますが、自分で手続きをして税金を納めなければなりません。
どれぐらい利益を出した場合に確定申告が必要?
普通のサラリーマンの方であればご自身の給与以外の所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。(年間給与所得が2000万円以上の方は確定申告が必要です。)
パートさんやアルバイト等、給与所得がない、主婦・夫の方は38万円以上から確定申告が必要です。
いつ確定申告するの?
確定申告は通常、2月16日~3月15日の間に、申告して税務省に支払なければいけません。
この時期になると、税務署が大変混んだり、CM等で著名な方々が確定申告を促しているので、確定申告に馴染みのない方でも意識しますよね。
申告漏れするとどうなる?
確定申告しなければいけないのに、申告しなかったり期限を過ぎたりしたら、ペナルティとして更に多くの税金を納めなければいけなくなります。
黙っててもバレないだろうと思っている方は気を付けて下さい。
必ずバレます。
また、延滞した日数により延滞税もかかってくるので、しっかり申告するようにしましょう。
確定申告をする必要のある人
- 年収が2000万円以下で、給与所得以外に20万円以上の利益を上げた人
- 年収が2000万円以上の人
- アルバイトやパート等の主婦・夫の方で38万円以上の利益を上げた人
海外FXと国内FXとの税率の違い
国内FXと海外FXでは同じFXでも利益の額によって支払う税金の額に違いがあります。
国内FXの税率
国内FXで利益を上げた場合『申告分離課税』が適用され、出した利益に対し一律20%の税率が適用されます。
また国内FXの場合、年間を通して損失が出た場合翌年に繰り越しをすることが出来ます。
損失の繰越しというのは、年間の損益でマイナスになってしまった次の年以降に、利益を出せたら、前年の損失した分を申告することによって控除を受けることができ、支払う税金を抑えることが出来る制度です。
この損失の繰越しは3年間適用することが可能です。
損失の繰越しを行うことによって、前年にマイナス損益になってしまってもその次の税金が抑えられるのでしっかり覚えておきましょう。
国内FXを利用した場合、プラスになってもマイナスになっても確定申告をしっかりしましょう。
海外FXの税率
海外FXの場合『総合課税』が適用され、国内FXの税率とは異なります。
累進課税となり、利益が出たら出た分だけ支払う税金が多くなっていきます。
海外FXの税率
年間利益 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 15% | 0円 |
195~330万円 | 20% | 97,500円 |
330万円~695万円 | 30% | 427,500円 |
695万円~900万円 | 33% | 636,000円 |
900万円~1800万円 | 43% | 1,536,000円 |
1800万円~4000万円 | 50% | 2,796,000円 |
4000万円以上 | 55% | 4,796,000円 |
※10%の住民税が足されています
また、海外FXで出た損失には繰り越しさせることが出来ません。
前年にマイナスになった分の税金控除は受けることが出来ません。
しかし、海外FXをするために買ったPCやFXの知識を得るために購入した書籍等を経費として計上できるので、確定申告の際に申請することで節税をはかることができます。
表を見てもらうとわかるとおり、出た利益の大きさで、国内FXの方が得なのか海外FXの方が得なのか違ってくると思います。
年間でFXでの利益が330万円以下なら、海外FXのほうがお得で、それ以上利益が出た場合には、国内FXの方が税率的にはお得ですが、実際にはそんなに利益が出せる人は大多数ではないので、海外FXの方がお得だと言えます。
国内FXではレバレッジが低く、元々資金が無いと年間330万円以上の利益を出すのは難しいので、海外FXで利益を出して資金を大きくして年間330万円以上を安定して出せる潤沢な資金ができたら、国内FXに移行するというのが大方のセオリーです。
さらに、個人口座の場合は税率が5~45%の累進課税ですが、法人口座の場合15~23.2%の法人税が適用されるので、大きな利益を安定して出せるようになった場合には、法人化して節税するという方法もあります。