投資に挑戦しようと思っても、専門用語が多すぎて難しく感じる方もいるでしょう。ただし、焦らずにじっくりと覚えていく必要があります。
ここでは、その1つともいえるストキャスティクスを紹介します。こちらの手法について押さえつつ、今後の投資活動で生かしてみましょう。
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ストキャスティクスとは?

ストキャスティクスとは、3つのグラフを使って予測するオシレーターの一種です。ちなみに、オシレーターは「買われすぎ」と「売られすぎ」を判断するための指標を指します。細かい仕組みについて紹介しましょう。
2種類の手法と意味
ストキャスティクスには、大きく分けて2種類の手法があります。
・ファーストストキャスティクス
・スローストキャスティクス
どちらも0〜100%の範囲で「買われすぎ」と「売られすぎ」を分析する手法です。しかし、参考にするグラフがそれぞれ異なります。これらの意味の違いを押さえ、自分なりに得意な投資スタイルを見つけましょう。
見方が短期的なファーストストキャスティクス
ファーストストキャスティクスは、短期的な見方をする手法です。グラフは、「%K」と「%D」の2つを参考にします。「%K」は、ある期間の中で現在の価格がどのくらい高いかを示したグラフです。最高値に到達していたら、100%と表されます。
一方で、「%D」は「%K」の移動平均を意味する指標です。ファーストストキャスティクスは価格変動に敏感であり、激しくグラフが変動します。そのためダマしも多く、簡単には分析できない点がデメリットです。
実用的なスローストキャスティクス
スローストキャスティクスとは、ファーストストキャスティクスの短所を補うタイプのオシレーターです。指標は、主に「%D」と「Slow%D」を分析します。「Slow%D」とは、「%D」をさらに移動平均化させた数値です。
価格変動に素早く反応する「%K」を扱わないため、グラフはなだらかな動きを見せます。したがって、短期的な取引には向いていません。一方で、ダマしは基本的に減るため読み間違えるリスクも低くなる点が強みです。
ストキャスティクスの使い方

2種類のストキャスティクスを押さえたところで、実際の使い方を紹介しましょう。まずは、以下の特徴を押さえてください。
・逆張りが基本
・ボリンジャーバンドと相性が良い
これらを知っておくだけでも、ストキャスティクスから細かい分析ができます。使う際には、取引ツールの設定作業が必要です。
逆張りでの売買が基本
ストキャスティクスの場合は、逆張りでの売買が基本です。逆張りとは、売られすぎのタイミングで買い、買われすぎのタイミングで売りに入る方法を指します。
スローストキャスティクスで見ると、「Slow%D」が0〜20%を推移しているときが売られすぎです。反対に買われすぎであれば、「Slow%D」が80〜100%の位置にあります。
こちらの分析方法では、0〜100%と値動きの幅が広くありません。つまり、逆張りで取引した方が正確な予測をしやすいといえます
ボリンジャーバンドとの相性が良い
スローストキャスティクスの強みは、ボリンジャーバンドとの相性が良い点です。ボリンジャーバンドとは、移動平均線と2本の標準偏差で作られる指標を指します。
移動平均線は、ある一定の価格の平均値を折れ線グラフでまとめたものです。標準偏差は平均値からの乖離度を指し、幅が膨らむか否かで売買を判断します。
ちなみに、ボリンジャーバンドが膨張していたら「買われすぎ」のサインです。スローストキャスティクスの「Slow%D」が80〜100%にあったら売りサインも強くなります。
取引ツールに設定する
ストキャスティクスを使うときは、使用している取引ツールで設定を行います。取引ツールは、MT4やMT5が有名です。それぞれの画面を開き、「挿入」の項目を開きましょう。
そこから「インディケーター」、「オシレーター」と進みます。「Stochastic Oscillator」を開き、「OK」を押せば作業の完了です。
まとめ

以上から、オシレーターの一種であるストキャスティクスについて紹介しました。特にスローストキャスティクスは、初心者だからこそ使いたいグラフの1つです。これらを生かしながら売買のタイミングを見極めましょう。