
投資にチャレンジする際には、周りの投資家がどう行動しているかを分析する作業も大切です。ここでは、代表的な指標であるオシレーターのRSIについて解説します。投資で生かしたい方は、記事を参考に内容を押さえてください。
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オシレーターのRSIとは?

オシレーターとは、商品の「買われすぎ」や「売られすぎ」を示す指標です。RSIもオシレーターの一種ですが、過去のある期間の値動きをパーセンテージで表します。以下の数値を参考にしましょう。
- 20〜30%以下…売られすぎ
- 70〜80%以上…買われすぎ
RSIの特徴を細かく説明します。
RSIの計算方法
RSIの計算方法は、そこまで考え方が難しくありません。例えば、以下の条件で5日間のRSIを求めるとします。
- 1日目…0円(基準)
- 2日目…+10円
- 3日目…−20円
- 4日目…+30円
- 5日目…−10円
RSIの計算式は、「値上がり幅の平均÷(値上がり幅の平均+値下がり幅の平均)」です。
値上がりした日は、5日間のうち2日目と4日目が該当します。「(10円+30円)÷5日」と計算して求めた分子は「8円」です。
一方で、分母は値下がり幅の平均も考慮します。3日目と5日目の数値を合わせれば「30(絶対値)」、平均値は「30円÷5日間」で「6円」です。
計算式に代入すると「8円÷(8円+6円)」となり、RSIが57%(0.57)と求められます。ここでは簡単に5日間で紹介しましたが、実際は14日ごとに計算されるケースがほとんどです。
ダイバージェンス現象が見られやすい
RSIの特徴の1つが、ダイバージェンス現象が見られやすいことです。要するに、為替レートと逆に動くケースが頻繁に起こります。
これらの動きがあったら、「トレンドが切り替わる」と押さえておきましょう。取引するにあたって、表で示した特徴を覚えてください。
ダイバージェンスの状況 | 予測されるトレンドの動き |
為替が下降 RSIが上昇 | トレンドの上昇が起こりうる |
為替が上昇 RSIが下降 | トレンドが伸び悩む |
RCIとは別物!区別して押さえよう
名称が似ているものの、RSIとRCIは別の指標です。RCIは、「価格が上下し始めるタイミング」を分析します。順位相関指数とも呼ばれ、日付と価格を順位付けて計算する点も主な違いです。
RSIは、先程も説明したとおり上がり幅のパーセンテージを捉えるスタイルです。0〜100%の範囲で売買の状況を確認します。一方で、RCIで示される範囲は-100〜100%です。
RSIのメリット・注意点

RSIは、他のオシレーターと比べると分析しやすい種類に分類されます。メリットをあらかじめ押さえておけば、取引のリスクも少しずつ減らせるでしょう。ただし、注意点も存在します。これらを比較しながら、どう取引するかについて決めましょう。
メリット:上限と下限を把握しやすい
RSIのメリットは、上限と下限を把握しやすい点です。0〜100%の範囲で推移するため、どこまで伸びるかを分析できます。そのため、急騰や急落の動きを見せたらRSIの確認がおすすめです。
初心者からしても上限と下限が明確になっているため、比較的読みやすい指標といえるでしょう。
注意点:RSIのみを見ると大損害を被ることも
RSIの注意点としては、他の指標も確認しなければならないことです。RSIには、ダマしも頻繁に見られます。売りや買いのサインに逆らって、反対の動きを見せる現象です。そのため、RSIのみを参考にすると思わぬ損失が発生する可能性もあります。
しっかりと日経平均株価のチャートにも目を通しましょう。あらゆるデータを参考にしつつ、総合的にRSIの内容を見ていく必要があります。
まとめ

以上から、オシレーターの中でも上限および下限を捉えやすいRSIについて解説しました。この指標のみならず、さまざまな情報を頼りに取引してください。専門用語も多いものの、1つずつしっかりと覚える努力が大切です。