
株やFXといった投資にチャレンジするには、チャートを随時確認しなければなりません。ただし、初心者がグラフを見ても何が書かれているか分かりづらいでしょう。
ここでは、基本的な種類といえるローソク足の「平均足」について紹介します。これから投資を始めようと考えている方は、この記事を参考にしてください。
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ローソク足とは?

ローソク足は、株やFXの投資では欠かせない指標の1つに位置づけられています。蝋燭(ロウソク)に形が似ていることから付けられた名称ですが、種類も非常に多いことが特徴です。これらをしっかりと押さえ、チャートの状況を確認できるようにしましょう。
基本的なローソク足の特徴
ローソク足を見る際には、以下の基本的な要素を押さえなければなりません。
- 始値…ある期間中の始めに取引された値
- 終値…ある期間中の終わりに取引された値
- 高値…ある期間中で最も高かった値
- 安値…ある期間中で最も低かった値
- 実体…ローソク足の長方形で描かれる部分。始値(上側)と終値(下側)を示す
- ひげ…実体の上下に描かれる線。高値(上側)と安値(下側)を示す
1つのローソク足だけでも、さまざまな情報が隠れています。
陽線と陰線から成る指標
ローソク足は、基本的に陽線と陰線の2つで成立します。陽線とは、株価が始値より終値の方が高いときに示される指標です。一般的には白色で表示されます(ただし証券所によって異なる)。一方で、陰線は株価が始値から終値で下がっていることを示しています。原則として表示される色は黒色です。
また、これらは長さによってどの程度の変動があったかを把握できます。長ければ長いほど、株価が大きく変わった証です。そのため、初心者が市場の状況を押さえる上でも役立ちます。
平均足とは?

平均足とは、2つの期間のローソク足を分析する方法です。日足(1日単位の分析)の場合、チャートを見るときは1日分のデータが使われます。しかし、平均足では2日分をまとめて見ることで「平均値」を算出します。この分析を用いるメリットや注意点について解説しましょう。
始値と終値の見方が通常と異なる
平均足の主な特徴は、始値と終値の見方が通常と異なる点です。通常のローソク足の日足は、1日ごとに取引の始めと終わりの価格を算出します。取引時間が終了した後にビッグニュースがあった場合、前日の終値と翌日の始値に差が出るケースもあります。
一方で、2期間分(2日分)の分析をまとめる平均足の始値は、1日目の始値と終値の平均値です。この方法を取り入れることで、指標の細かい動きが少なくなります。記録されるデータも安定しており、長期的な分析が可能です。
トレンドの流れを捉える際に役立つ
平均足と通常のローソク足との大きな違いは、陽線と陰線の並び方です。通常のローソク足であれば、双方の線は不規則に表示されます。なぜなら、あくまで始値と終値は1日単位で見るからです。トレンドが上昇傾向でも、終値が始値より低くなるとローソク足の色も変わります。
一方で、平均足は陽線と陰線がそれぞれ並ぶことを特徴としています。つまり、トレンドの上昇傾向と下降傾向が分かりやすい指標です。初心者にとっても、比較的分析しやすいでしょう。なお、ひげが長く伸びているとトレンドも変わりやすいと考えられています。
タイムラグが発生する点に注意
平均足は、始値を見る際に2つの期間の動向を参考にします。そのため、リアルタイムでの細かな変動を分析したいときには向いていません。あくまで、長期的な目線で見た場合にトレンドを押さえられる指標です。
平均足を分析する際には、タイムラグが発生することに注意しましょう。短期的に取引するのであれば、通常のローソク足を分析した方が賢明です。目的に応じて、参照するデータを変えましょう。
まとめ

この記事では、ローソク足の平均足についてまとめました。2期間分のデータを使っており、市場のトレンドを把握したいときに役立つ指標です。陽線と陰線が綺麗に並んでいるため、初心者にとっても見やすい点を特徴としています。
市場の傾向を知る上でも、基本的なルールを押さえておきましょう。ただし、例外的な動きも見せることはあるため取引時には注意してください。